歯科治療の中でも、矯正治療は非常に専門性の高い分野です。なぜなら、治療に際して歯や歯ぐきなどの歯周組織だけではなく、顎骨や顎関節、口腔周囲の筋肉といった顎顔面全般を対象とすることに加え、成長といった時間軸も考慮に入れる必要があるからです。お子さんの場合は成長に伴う変化を念頭におきながら、かみ合わせの土台となる顎の骨のバランスや、歯のはえ変わりを考慮しつつ治療を行っていきます。また成長が終了した方に対する治療では、時には顎のバランスを改善するための外科的治療を含めた治療計画の立案、歯周病や歯の欠損を有する方に対する治療など、多角的な判断が必要となります。
実は日本においては、歯科医師免許を取得すれば、その日から誰でも矯正専門と名乗ることができます。しかし、適切な検査、診断、治療計画の立案をエビデンスに基づいて行い、そして良好な治療結果が得られるようになるためには、大学病院の矯正学講座などで6−7年かけて研鑽を積む必要があります。その後試験を受けて学会認定医を取得することが多く、認定医試験合格後も、認定医の更新を行うために数年ごとに試験を受け、第3者から客観的に自身の治療技術や知識などを評価されます。そのため常に質の高い治療を行うことができるよう、日々新しい知識と技術を習得するために勉強しています。
さらに矯正専門医院では診療時間の全て、100%が矯正診療のみに用いられます。むし歯や歯周病、入れ歯の治療などは行いません。そのため矯正治療に対する経験値も、専門以外の医院と比べ大きく異なります。自分に対して、そしてお子様に対してどのレベルでの治療を希望されるのか?矯正治療をお考えの方、ご検討中のご家族の方は、学会認定医がいる矯正歯科専門医院で相談することをお勧めします。
治療開始の時期は、ひとりひとり異なります。
お子様であれば、まだ治療開始しなくても良いかもしれません。
乳歯列でも治療を開始した方が良いかもしれません。
現在では成人でも、定年退職した方でも、健康な歯と骨があれば矯正治療は可能です。
転勤、転居が予定されていても大丈夫。
転居先で治療を継続していただける医院をご紹介いたします。
最初にお話しを聞かせて下さい。
それからご説明させていただきます。
もし自分が治療されるなら…治療の内容や料金など、やはり納得するまで説明を聞きたいと思います。相談は治療を強要するものではありません。専門家の目から見た、お口の状況を知って頂きたいのです。
上の前歯が下の歯よりも前方に位置しているかみ合わせ。下顎が小さい場合や、上の前歯の前方への傾斜が強い場合、指しゃぶりがある場合など。
下の前歯が上よりも前に出ているかみ合わせ。 下顎が大きい場合、上顎が小さい場合、遺伝、鼻の病気、舌小帯など。
奥歯でかんでも前歯がかみ合わない状態。 骨格的な問題や、指しゃぶり、舌の悪いクセなどにより生じる。
奥歯でかんだ時、下の前歯が上の前歯にかくれて見えないかみ合わせ。
横のかみ合わせが反対になったり、顔が曲がって見える。 上顎骨や下顎骨が横にまがっているために生じる。
八重歯がみられたり、歯が凸凹にならんでいる状態。 顎の骨の大きさと、個々の歯の大きさとのバランスに不調和があるために生じる。
歯と歯の間に隙間が見られる状態。 歯の大きさが小さめであったり、歯の本数が少ないときなどに見られる。
奥歯や横のかみ合わせが反対になっている状態。
はえてくるはずの永久歯が骨の中に埋まったままで、出てこない状態。
上の前歯が下の歯よりも前方に位置しているかみ合わせ。下顎が小さい場合や、上の前歯の前方への傾斜が強い場合、指しゃぶりがある場合など。
下の前歯が上よりも前に出ているかみ合わせ。 下顎が大きい場合、上顎が小さい場合、遺伝、鼻の病気、舌小帯など。
奥歯でかんでも前歯がかみ合わない状態。 骨格的な問題や、指しゃぶり、舌の悪いクセなどにより生じる。
奥歯でかんだ時、下の前歯が上の前歯にかくれて見えないかみ合わせ。
横のかみ合わせが反対になったり、顔が曲がって見える。 上顎骨や下顎骨が横にまがっているために生じる。
八重歯がみられたり、歯が凸凹にならんでいる状態。 顎の骨の大きさと、個々の歯の大きさとのバランスに不調和があるために生じる。
歯と歯の間に隙間が見られる状態。 歯の大きさが小さめであったり、歯の本数が少ないときなどに見られる。
奥歯や横のかみ合わせが反対になっている状態。
口元が前方へ突出しており、唇が閉じにくいことがあるかみ合わせ。 上下の前歯や顎骨自体が前方に位置しているために生じる。
ご自身のかみ合わせや歯並びの状態を知り、どのような治療が必要か、どれくらいの時間・費用がかかるか等を大まかにお話しします。
所要時間:30分〜1時間程度
治療を行うにあたり必要な資料として、歯の模型、レントゲン撮影、顔面・口腔内の写真を撮影したりします。必要に応じて顎の動きや筋肉の検査、CTやMRI等の撮影を行います。
所要時間:1時間〜2時間程度
検査結果より、現在の状態、今後の治療方針、期間や費用などについて具体的にご説明致します。治療方針に同意いただけましたら、治療開始となります。
所要時間:30分~1時間程度
治療開始前に必要なこと
むし歯・歯周病・顎関節症の治療その他は矯正治療開始前に済ませる必要があります。
むし歯ができたり、口の中の環境が悪化したりすると矯正治療を中断せざるを得ない場合も出てきます。プラークコントロールは矯正治療以上に大切なことです。当院でもチェックを行いますが、ご家庭での管理が必須です。
所要時間:30分~
矯正治療に必要な装置や治療期間は、年代、骨格、かみ合わせの違いなど、患者様によって全く異なります。治療のために時間と用法を決めてご家庭で使用して頂く装置もあります。矯正治療を良好にすすめるためには、患者様ご自身そしてご家族の協力が必要であり、それにより治療期間が大きく影響されることがあります。
悪習癖(舌を出す癖、口が開いたまま、唇をかむ癖、ほおづえなど)がある場合は、それを認識し正しい口腔周囲筋の活動ができるようなトレーニング(筋機能訓練)が必要となることがあります。この癖が残ったままだと、治療中および治療後の安定が損なわれる可能性があります。
所要時間:1時間~
装置の種類、治療の段階により異なりますが、おおむね4~8週ごとの通院となります。
顎の矯正治療の場合、治療間隔が長めになることがあります。
1回にかかる時間:30分~1時間程度
歯の移動が完了したら装置を撤去します。しかし歯はまだ骨の中で安定していないため、移動した歯のあともどりを防ぐために保定装置を使用します。この使用が十分でないと、歯並びが凸凹になったり、かみ合わせがずれたりします。 またこの時期に親知らず(第3大臼歯)の抜歯を依頼することがあります。
通院間隔:3~4ヶ月ごと